ここでは誰もが正気を失くして本能のままに行動する?狂気の館で生き残れ!

閉じ込められた男女、襲いくるモンスターにピンときたら、腐界に眠る王女のアバドーン
エロ目的では肩透かしになるものの、ホラーRPGが好きな人にたまりません。
BLモード(設定でON・OFF可能)があるので、苦手な方は注意しましょう!

館に閉じ込められる恐怖

今は暗い森の中で廃屋となっている、綾小路邸あやのこうじてい
その所有者である綾小路の友人で大学教授の山之辺は、本人の許可を得て、助手と一緒に探索へやってきました。

不快感たっぷりの館で彷徨う

人が住んでいない建物は、早く朽ちます。
綾小路邸も例外ではなく、崩壊した床、崩れ落ちている壁で、どこに危険があるかも分からない有様。

前日談の山之辺教授と助手の探索があり、その次に本編のほむらたちがやってきます。
山之辺教授のチームは、若い男の金田、島の3人です。
いっぽう、教授の助手であるが遅刻してしまった聖二郎、里奏りかなは、ほむらたちと行動を共にする。

主人公は焔で、男女2人ずつのバランスがとれたパーティ。
聖二郎と里奏を合わせれば、6人もいます。
「全員で行動すれば……」と思いきや、アクシデントで二手に分かれる羽目に!?

複雑に入り組んだ館をおっかなびっくりで歩く彼らの前に、凶暴な虫、小動物、それどころか狂った他の生存者たちが、次々に襲いかかってくる!
彼らは、館から脱出できるのか?

現代風とドット絵の切り替え可能

『腐界に眠る王女のアバドーン』は、1989年ファミコンの『スウィートホーム』のよう。
それを踏まえて、Hイベントで【ドット絵とフルカラーの切り替え機能】があります。

終始レトロで、こだわりの作り込み。
ドット絵に統一しておけば、「Hイベントだけ雰囲気が変わるのは、嫌だ!」という方も満足できます。

ドット絵とフルカラーのどちらも、極限まで追求した美しさ!
気の休まらない館における、数少ない癒しポイント。
化け物がうろつく綾小路邸では、後述する休憩場所と、恐怖の存在などに敗北した場合にHイベントが発生します。

正真正銘のサバイバルで、「敵が触ってきて、セクハラ攻撃」とはならず。
敵を空中に放り投げ、血塗れのバットでフルスイングが、ここの日常。

この館には何かがいる……

なぜ、綾小路邸はモンスターだらけの魔境に?
幻覚を見ているのでなければ、明らかに超常現象です。

焔よりも前に館を訪れた、男女が混ざっている三人組の痕跡。
人骨と血痕、残されたメモ、ボイスレコーダーから、過去の悲劇を推察できます。
こんな狂気の館にいるのがおかしい、清楚なワンピースを着た少女ユキの助言。
冷静に考えたら、彼女をどこまで信用していいのか、全く不明です。

最も注意するべきは、女の姿をした恐怖の存在と、触手の集合体であるうごめくもの。
執拗しつように追いかけてくる奴らと会ったら、離れた地点で隠れるしかありません。

【ハイド&シーク】では、隠れられるポイントが決まっているうえ、一度だけの使い捨て。
隠れていて見つかるか、捕まったら戦闘に入りますが、やはり逃げの一択。

腐界に眠る王女のアバドーン

パーティは慎重に選ぼう

主人公の焔は固定で、残り5人の中から2人を自由に選べます。
キャラによって得意と苦手があり、けっこう悩むのです。

限られた仲間と物資に苦戦

1パーティ3人で、持ち運べるアイテムも限られている、まさに極限状況。
焔はタフですが、他の仲間には苦手な属性、気絶からの復活回数であるハートが少ない、と色々な問題点があります。

ポイントは、苦手がない焔が、戦闘中にコマンドでかばうこと。
指定したキャラが攻撃された場合に庇い、苦手な属性による恐怖を軽減できます。
重要なテクニックだから、覚えておきましょう。

主な属性としては、虫、動物、霊、人型、グロの5種類。
そのうち3種類も苦手な属性がある聖二郎は、パーティに入れると難易度が上がります。
しかしながら、東館の探索をするために避けては通れない道。
女の子も、だいたい3種類の苦手属性。

各キャラは、特殊装備として【固有アイテム】を使うことが可能。
代用品を見つけられるものの、貴重なアイテム枠を消費します。

休憩場所で求め合う仲間たち

【好感度システム】で、パーティメンバーとの関係が変化!
ベッドがある部屋では、1人が見張りに立ち、一緒に休む2人の好感度が大きく上昇。
いわゆるカップリングで、好感度が高いとHイベントが発生♥

男女のグループには惚れた腫れたが付きもので、焔たちも内に秘めた恋心が交差。
一緒に休憩したことでカップルになろうと、焔がその女を寝取れます。
館の闇に呑まれ、正気を失っていれば、男2人で女1人を責め立てるハードプレイに!?

お互いを支える純愛から女を道具として扱う惨状まで、色々な色を見せてくれます。

女キャラをはべらすハーレムエンド、寝取り成立のエピローグと、自分が思うままの未来をつかみとれることも、『腐界に眠る王女のアバドーン』の大きな魅力♪

キャラによって難易度が変わる

「パーティに誰を加える?」で、明らかに難易度が変わります。
なぜなら、苦手属性が多い、ハートの数が少ないといった、弱いキャラがいるから。

「女を侍らせるハーレムエンドを見たいから、女キャラ2人を選ぶ!」
この条件でプレイした場合、火力不足で消耗しやすく、とても悩みます。
ハートが減りすぎて自暴自棄じぼうじきになったら、どこかへ走っていくことも……。

スムーズに攻略したい場合は、リュックがあって苦手な属性が少ない桔平を入れましょう。
1周目で綾小路邸の謎やイベントを全て見ることは、まず不可能。

プレイしてすぐHイベントが発生するわけではなく、即抜きをしたい方には向かず。
操作するキャラに感情移入をして、恐怖の館から脱出しつつもお目当てを自分の女にすることが、基本的な楽しみ方です。

恐怖値によって発狂する

各キャラクターには、【恐怖値】があります。
自分が怖いと思うことに出くわしたら、その度に正気が削られていく……。

あらゆる物事が恐怖に変換される

『腐界に眠る王女のアバドーン』に登場する敵は、怖いものばかり。
エンカウントした敵が苦手属性なら、戦闘スタートの段階で恐怖値が増加します。
敵から攻撃される度に、どんどん恐怖値が増えていくのです。

正気を失っていくと恐怖値のゲージが溜まっていき、一定ラインを超えた時点で発狂。
最大値まで溜まったら、気絶。
残ったハートの1つを消費して、復活する仕組みです。

ハートがなくなった時点で、そのキャラは死亡。
戦闘中に苦手属性のせいで増えた恐怖値は、勝利した場合にのみ回復。
このシステムによって、逃げ続けるとジリ貧になります。

【恐怖値=体力】で、怖がりの人ほど死にやすいです。
敵の攻撃に耐えやすい焔がかばい、パーティの仲間を守りましょう!

状態異常によって危機に陥る

RPGで有名な状態異常も、焔たちを苦しめます。

「毒」ではターンごとに恐怖値が増え、行動キャンセルの「麻痺」は他の人を危険にする。
攻撃力の半減、行動が遅くなる「怪我」も、強敵との戦闘中では命取り!

状態異常は、未亜みあの持つ「くすりばこ」で治すことが可能。
パーティに彼女がいない場合は、代用品の「ほうたい」、「しょうどくえき」を使うのみ。

発狂については、そのまま続けるだけ。
普段よりも攻撃力が上がり、まれに理性を失った攻撃で大ダメージを与えてくれます。
状態異常が効かなくなるので、「いかに発狂させたまま、長持ちさせるか?」も、攻略のコツ。

残された手帳やビデオテープ

化け物がうろつく綾小路邸では、焔たちを除いて、会話が成立する人間がいません。
戦闘として遭遇するか、物言わぬむくろだけ。

部屋では、迷い込んだ生存者たちの痕跡を見つけられます。
別行動をしている仲間やこれから犠牲になる人物のために、メモや手帳を残しているのです。
彼らの残した情報は、館の探索を進めるうえで、大きなヒントに……。

ビデオテープは、人に見せられない痴態。
肝試しにやってきた3人組、雨宿りで迷い込んだ3人組など。
若い男女が追い詰められれば、普段は隠している欲望を剥き出し、刹那の快楽をむさぼることだけ!?

パーティの仲間も、ハートが残り1つになったら自暴自棄に。
自分がもう長くないことを悟り、どこかに走り去ってしまう!
危険な館で放置すれば、まともな人間として再会できない。
すぐに周辺を調べて、手遅れになる前に見つけなければいけません。

死亡したキャラは蘇らない

現代を舞台にしているので、死んだキャラは生き返りません。
ハートを消費し尽したら、館の床に横たわる死体の1つへ……。

気絶を繰り返すと死亡する

【気絶】は、そのキャラが限界まで耐えた結果。
各キャラクターの精神的な強さ、体力の合計が、恐怖値となっています。
レベルアップ、戦闘への慣れ、発狂のステータスを維持することで、気絶の回数を抑えられます。

ハートの完全な消失は、そのキャラが限界を超えた瞬間です。
血だらけの痛々しい姿で床に倒れ込んだ姿は、プレイヤーの心をえぐります。

「ギブアップ」を選ぶことで、レベルを引き継いだリスタート。
クリア後にはレベルなどを引き継げるので、別のエンディングを見やすい。
進めるだけ進めて、「ギブアップ」で強くてニューゲームを繰り返すのも、1つの攻略方法♪

自分のパーティに犠牲者が出ても、そのキャラにまつわるイベントを除き、そのままプレイすることが可能です。

死亡したキャラは戻ってこない

仲間が死亡すると、助けてくれる人物がいなくなり、別のキャラの死亡につながる……。
プレイヤーが操作する焔が死ぬと、ゲームオーバー。

分かれて探索するパーティ2つは、東館と西館をくまなく調べます。
連れて行くキャラでルートが変わるなど、細かい部分まで作り込まれた名作♪

犠牲者が出ても前へ進むのは、ホラーのお約束。
喪失感を抱えつつも戦い続けるのは、プレイヤーの精神も削っていきます。

周回プレイで楽になるとはいえ、愛着が湧いてきたキャラをやられると辛い。
たとえ戦闘が苦手でも、探索中の会話やアイテム持ち、戦闘中のタゲ取りと、様々な面で役立っているのです。

アイテム数や回復手段が少ない

メンバーの減少は、あらゆる面で不利益をもたらします。
1人が持てるアイテムが数えるほどで、回復手段も少ないから。

RPGの感覚で進めていくと、すぐに行き詰まります。
敵とのバトルは、人数が多いほど狙いが分散するうえ、耐えやすいから倒しやすい。

館で拾える武器は、【重さ=強さ】という図式。
ただし、重すぎる武器を女キャラに持たせたら、逆に攻撃力が下がります。
重量の概念があるため、軽くて強い武器はとても貴重!

アイテムを見つけても、所持品と入れ替えになりやすく、それだけで悩みます。
ガム、ビスケット、ドリンクのように恐怖値を回復するアイテムを使うにしても、できるだけ温存したいのが人情。

詳細な状況説明がすごい

恐怖値という、人が恐怖を感じることに重点を置くだけあって、状況描写が秀逸!
キャラ同士の会話も、状況と好感度によって様々に変化します。

雑魚を倒すだけでもグロい

雑魚とのバトルは、苦手属性のキャラは見ただけで恐怖を感じます。
「浮き出たアバラ骨に擦りつけてくる」「顔の上を這い回る」と、お化け屋敷のような攻撃。
実際にやられているキャラクターは、たまったものではない。

恐怖値の上昇による【発狂】は、一定の確率で大ダメージを与える攻撃へ。
「攻撃した」から、「対象をつかんでブチブチと手足を引きちぎる」に変化します。
ダメージの数字でも、通常の10から300ぐらいに跳ね上がる!
「どれだけ怖かろうが理性で抑えられていたたがが外れた」という、良い演出です。

コマンド選択をする間も、目の前にいる敵はピクピクと動き、プレイヤーに心理的な影響を与える……。

敵は、うじむしの群れ、小さな人形、骨が浮き出た男、上半身だけの男と、色々なタイプ。
人型については、綾小路邸に迷い込んだ、哀れな犠牲者の成れの果て。

謎だらけの館で必死に探索する

日本では珍しい、空間をぜいたくに使った洋館は、一通り探索するだけでも大変!

かつては主人とその家族、招かれた近隣住民や同じ富裕層で賑わっていたであろう館。
所々が崩れ、踏み出した足が床を踏み抜きかねない状態で、襲いくる敵を倒しながらの探索。

迷い込んだ人の記録、最初からあった書物で、何があったのかを暴けます。
普通なら動くはずがない人形、鎧、死体、あるいは正気を失った人間。
綾小路邸では、そのまま受け入れるしかありません。
どれだけ醜悪な事実だろうが、自分たちが巻き込まれている以上、それをもとにして考える。

『腐界に眠る王女のアバドーン』は、周回プレイによって全貌ぜんぼうが明らかになるゲーム。
1周目はできるだけ先に進むことを目指し、攻略しやすいキャラがおすすめ。

仲間との会話や人間関係の変化

キャラに性格や人間関係があるので、それぞれに合わせた選択肢を選ぶのが基本。
好感度の増減は、他のゲームとだいたい同じ仕組み。
たとえば、優しい未亜には、安心させる選択肢が効果的です。

『腐界に眠る王女のアバドーン』は、色々なイベントが発生します。
恐怖値を回復するアイテムを使ってあげる他に、安全な個室のベッドで一緒に休むことで大きく好感度が上がるのです。

一緒に休むことで親身になるのは、他のキャラについても同じ。
恋人関係になるので、よく考えて決めましょう。
残り1人は、ドアの前に立っての見張りです。

NTR、レズ、BL(設定でON・OFF可能)、3P、リョナと、豊富なシチュエーションだが、いきなり暴行に及ばず。
ハートが残り1つの自暴自棄になるか、正気を失った人間がいれば、話は別ですけどね?